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2011年11月 2日 (水)

Japanistの操作性のツボ(上)(親指シフト導入記9)

 Japanistは、ワープロ專用機OASYSの操作性を色濃く引き継いでいることに特徴がある(とされている)。しかし若い人の中には、ワープロ專用機の存在自体を知らないという人も少なくないだろう。

 そこで以下では、筆者自身が重要と考える操作上のポイントについていくつか列挙し、個別に説明を加えていきたいと思う。

 Japanistの操作性に慣れるための一助にしていただければ幸いである。

1 変換作業の省略

1・1 他のIMEの変換手順

 他のIMEの場合、変換作業において以下のような手順を踏むことが多い。

  1. 読みを入力する
  2. 「変換」あるいは「Space」キーで変換候補を表示させる
  3. 適切な候補を選択する
  4. 「↓」キー、あるいは候補に振られている番号キーを押して確定(複文節を一気に確定する場合は、「Enter」キーを押す)
  5. 次の文節の読みを入力する
1・2 Japanistの場合

 しかしJapanistの場合、候補を選択して次の文節の読みを入力したら、前に選択していた候補が自動的に確定される。つまり、(4)の工程を省略することができるわけだ。(注)

 (注)現在は他のIMEでも、こうした操作が可能となっているらしい。しかし、大半のユーザーはそのことを知らずに、律儀に「Enter」キーなどで確定してから、次の文節に移行しているのではないだろうか(筆者自身がまさにそうだった…(汗)

 このように変換に伴う打鍵数を極力減らすことで、(Japanistの前身である)OASYSはワープロ・コンテストで勝ち残ることができたのだろう。実際、この方式に慣れてしまうと、変換に際していちいち確定することが煩わしくなってしまう。

 最初のうちはとまどうかもしれないが、できるだけ早いうちにこの入力方式に慣れよう。入力速度が劇的に改善されること請け合いである。

2 「Enter」キーでの確定は避ける

2・1 Enterは改行キーと割り切る

 Japanistではもちろん、「Enter」キーで変換中の文字列を確定することもできるが、その際、同時に改行までされてしまうケースが多い。(注)

 (注)英数モードで予測変換をした場合は、Enterで確定しても改行されないようだ。この点の操作性のバラツキについては後述。

 したがってこうした誤作動?を避けるためにも、確定作業は可能な限り「変換/無変換」で行うようにし、「Enter」キーはできるだけ使わないようにする(「改行」用のキーと割り切る)ことが肝要と思われる。

2・2 確定の機能キーの追加

 ちなみに筆者は、「Shift+変換」で確定、「Shift+Ctrl+変換」で対象文節の確定をするよう、キー設定を変更している(変更の仕方はこちらを参照)

 もちろん上でも述べたように、通常の変換作業では確定を行わずに次の読みを入力していくのが望ましい。しかし、上下の行にカーソルを移動させたいときや、再変換を行う場合などは、どうしても確定作業が必要になってくる。

 そのとき、上記のような機能キーを使用すれば、改行させずに選択した文字列を確定させることができる。ぜひ、お試しあれ。

3 文節変換のススメ

3・1 文節変換とは

 周知のとおりJapanistでは、文節ごとに小まめに変換していくスタイル(文節変換)が推奨されている。

 このような変換方式は、長文を一気に入力して変換するスタイル(連文節変換)に慣れている人の目からすれば、少々煩わしく感じられるかもしれない(元ATOKユーザーの筆者も、当初はそのように感じていた)

 しかし、NICOLAとJapanistのカップリングで文章を入力する経験を積んでいくうちに、親指シフトにはやはり文節変換の方がフィットするということが、次第に分かるようになってきた。

3・2 親指シフト入力時における文節変換の効用
・入力操作と変換操作のシームレス性

 まず、NICOLAで読みがなを入力する動作と、Japanistで変換操作に要する動作は、ともに親指を多用する点で共通している。両者の動きは、いわばシームレスに連動しており、変換操作を多用してもさほど煩わしさは感じられない。(注)

 (注) むしろ、長文を入力して変換に失敗したとき(Japanistの連文節変換の精度はかなり低いので、失敗するケースが多い)の方が、文節を区切り直したり読みを再入力したりしなければならなくなるため、かえってストレスが増大する。

 Japanistの変換方式では確定作業の必要がないこと(候補を選択したら、すぐ次の読みを入力すればよい)、確定する場合も「変換/無変換」キーで行えることも、「入力&変換操作のシームレス化」に一役買っているのだろう。

・タイプミスの防止

 しかしそれだけではない。NICOLAの打鍵パターンはローマ字入力よりもはるかに多い(注)。このため長文を連続して入力していると、ローマ字入力の時よりも高い確率でタイプミスを犯してしまう可能性が高い

 (注)同時打鍵を伴うキーも別々にカウントするなら、NICOLAの打鍵キーは全部で78文字。ローマ字(26文字)のちょうど3倍である。

 だが、比較的短めのスパンで入力動作を区切ることになる文節変換を採用することで、こうした入力ミスの発生はかなり抑えられることになると考えられる。

・リズミカルな変換?

 しかも、上述のように読みの入力と変換の操作がシームレスに連動しているため、文節変換による区切りは「入力の断絶」としてではなく、ある種のリズム・チェンジのようなものとして打鍵者には感じられることとなる。

 NICOLA特有の「心地よい打鍵」の秘訣も、おそらくはこの辺りに求められるのだろう。(注)

 (注)実際、筆者の感覚では、親指シフトで入力する場合、連文節変換では長文を打っているうちに腕が疲れてくるのに対して、文節変換では(連文節変換よりも多くの変換作業を行っているにも関わらず)入力の動作がスムーズで、疲労度も少なく感じられた。

 まあ真相はともあれ、親指シフトを使用していれば、自ずと文節変換を採用するようになっているだろう。以下で述べる予測変換機能が、その後押しをするからである。

追記:文節変換と複文節変換について

 ここまで散々、文節変換の効用を説いておいてなんだが(笑)、筆者自身は動作環境の変換方式で「複文節変換」を採用している(こちらの図を参照)(注)

 (注)ここでいう「複文節変換」とはあくまで、短めの文節(せいぜい二文節くらい)で変換する方式のことである。
 長文(五~六文節以上)を一気に入力して変換する「連文節変換」(Japanistの環境設定では、「自動変換」がそれに当たるのかもしれない)とは異なるので、お間違えのなきよう。

・2chの定義

 《文節変換》と《複文節変換》の違いについてだが、2chのJapanistスレッドに載っていた説明は以下の通り。

 Q:「文節変換」と「複文節変換」はどちらがいいのですか。
 A:しっかり文節単位で確実に変換して余計な候補を排除する「文節変換」。
 複数の単語は一気に変換しつつも文節単位の変換を基本とする「複文節変換」。
 好みで選ぶとよい。
 長文を一気に変換する方法には向いていない。

 これだけ読むと何やら禅問答のようだが(笑)、要は変換候補の幅(量)が複文節変換の方が若干、拡がるということらしい。

 もちろん、どちらがいい/悪いの問題ではない。余計な候補が少ない方が変換の効率は上がる反面、該当候補が見当たらず、文節をさらに単語に分解して変換し直さなければならなくなるケースも出てくるかもしれない。

 また、ふだんは文節ごとに変換していても、(意味のまとまった)二文節くらいの読みを一気に入力してから変換したい気分の時もある。

・どちらの方式を選ぶべきか

 ちなみに筆者自身はあまり効率性に固執するタイプではないし、変換操作についても入力の自然な流れに委ねるようにしている。あまり原理主義的に(単)文節変換にこだわると、かえって入力のリズムを崩してしまうことになるからだ。

 こうしたある種いい加減な(笑)操作法にも対応してくれそうなので、筆者は動作環境の変換方式に「複文節変換」を採用することにした次第である。(注)

 (注)ちなみに筆者の変換パターンを観察してみると、ふだんは8割方が文節変換で、残り2割が複文節変換という按配だが、変換結果に特に問題は生じていない。

 どちらの変換方式を選ぶかはそれこそ、各人の性格や操作法と照らし合わせながら判断すればいいだろう。ただ、あまり長い文章を入力しない限り、どちらの方式でもちゃんとした変換結果が出るということだけは、ここで付言しておきたく思う。

 (以下、次号)

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