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2007年3月29日 (木)

春はやく来てね 私のところへ

 いつから春が苦手になったのだろう?

 小さい頃は、私は春が大好きだった。身の引き締まる冬も嫌いではないけど、新しい何かが始まりそうな、そんなことを予感させてくれる春という季節が大好きだった。

 

 私が春を苦手になったのは、たぶんここ数年のことだろう。この季節、卒業式、そして入学式と、別れと出会いが積み重なるシーズンである。

 しかし、いつの頃からか、私はその当事者ではなくなってしまった。去っていくのも新たに来るのも他者で、私自身は立ち止まったままなのだ。

 季節の流れからも、社会の流れからも、ひとり取り残されてしまった私がいる。

 

 数年前までは、いつか遅れを取り戻せると思っていた。頑張って努力して、先に行ったみんなに追いつき追い抜いてやるのだ。

 実際、大学受験は一浪していい大学へ行くことができたし、二留していい大学院へいくこともできた。

 でも、そこから先、進むことができなくなってしまった。

 

 「無為に過ごした1年を3月末でリセットして、4月からまた気持ちも新たに取り組むんだ」

 自分の怠惰をごまかすことに他ならないこの甘い方便(=言い訳)を学習してしまった私は、現在、人生にリセット・ボタンなどないことを痛感させられている。

 支払いを先延ばしにすればするほど、利子がついて返済するのがきつくなる。人生もこれと同じだ。

 次のステップへ進むことをためらえばためらうほど、進むことが難しくなる。計画浪人は必ず二浪する。就職留年は客観的には無能の証に他ならない。

 

 そんなことを痛感させられるから、ここ数年、春が来ると憂鬱になってしまうのである。

 

 それでも、やはり春の陽射しはあたたかい。空はやわらかい。沈丁花の薫りは香ばしい。空を飛ぶ鳥や蝶は楽しそうだ。今や、昔と変わらぬ自然のサイクルだけが、変われない私の支えなのかもしれない。

 

 ふと懐かしく、沢田聖子(←「しょうこ」と読む。「せいこ」ではない!!)の「春」という曲を思い出してしまった。

 そんな春の一日でした。

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